知ってましたか?ヘルペスウイルスは基本的に一度感染すると一生付き合って行かなければいけないウイルスです。ウイルスの活性化を抑え、しっかりと知識をつけて生活するだけで発症を免れるのです。

感染者が多い性病~クラミジア~

クラミジア菌には、グラム陰性偏性細胞内寄生性の真正細菌の一種として2属9種類の菌があり、人間が感染する菌には代表的なクラミジアトラコマチスに加えクラミドフィラ属に分類が変更されたオウム病クラミドフィラと肺炎クラミドフィラがあります。

クラミジアトラコマチスは、動物デンプンと呼ばれるグリコーゲンとビタミンB9とも呼ばれる葉酸を生合成する特徴があり、鼠径リンパ肉芽腫の原因菌とされる生物型LGVとトラコーマや性器クラミジア感染症及び新生児肺炎などの病原菌とされる生物型トラコーマ、生物型マウスの3種類があります。
特に生物型トラコーマは、18種類と多様な菌種があり、主にD型~G型の4種類が性器クラミジア感染症を発症させる他、顆粒性結膜炎や新生児肺炎などを発症させます。

性器クラミジアは、平成10年施行の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づき淋菌感染症や性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジ ローマと同様に第5類感染症に分類されている感染者数100万人の性病です。
性器クラミジアは、厚生労働省の性病の感染者数報告によれば平成14年の43766人をピークとして、平成28年には24396人と減少傾向に加え女性と男性の感染者数に差が無くなって来ています。

クラミジアトラコマチスは、60°Cの高温環境や低湿度環境で感染能力を喪失する事から熱や乾燥に弱いとされていますが、感染者との粘膜同士の接触や精液、腟分泌液を介して50%の高確率で感染し、HIVへの感染リスクを3倍~5倍に高めます。
現在では、オーラルセックスの普及により女性の咽頭への感染率も非常に高くなっています。

性器クラミジア感染症は、感染後1週間~3週間の潜伏期間を経て発症し男性と女性では大きく症状が異なり、男性は尿道内で菌が増殖し排尿痛や掻痒感に加え膿を伴う尿道炎を発症し、放置すると精管から精巣上体にまで病原菌が上行し精巣上体炎を発症した結果、無精子症や乏精子症となり男性不妊症を引き起こす事もあり、高齢者の場合には前立腺肥大症や尿道狭窄、膀胱結石などを誘因する事が多くあります。
女性は、子宮頸管炎や卵管炎などを引き起こし子宮外妊娠や不妊症の原因となります。

性器クラミジア感染症の治療には、真菌の蛋白合成阻害効果を有するニューキノロン系やテトラサイクリン系、マクロライド系、ニューマクロライド系などの抗菌薬が処方され、現在では1回の服用で治療を終えられる特殊製剤法マイクロスフェアを用いたニューマクロライド系の抗菌薬が主に処方されています。

女性の方が重症になりやすい

性器クラミジア感染症は、性器ヘルペスなどの性病と同様に男性よりも女性の方が重症になりやすい特徴があります。
女性は、子宮頸管や子宮頸部に感染後1週間~3週間の潜伏期間を経て発症しますが、排尿痛などの自覚症状のある男性感染者とは異なり自覚症状がほとんど無い為適切な治療を行う事無く放置される事が非常に多く、男性に比べて重症化する頻度が高くなっています。

女性は、感染後潜伏期間を経て子宮頸管炎や子宮内膜炎を発症しますが、放置されると卵管にクラミジアトラコマチスが上行し、子宮外妊娠や不妊症などの原因となる卵管炎を併発してしまいます。
卵管炎は、発熱や下腹部痛、頭痛、吐き気などの自覚症状を発症する事もありますが、性器クラミジア感染症の場合は自覚症状がほとんど無い事や慢性化すると自覚症状が鎮静化する事から放置されてしまいます。

性器クラミジア感染症による卵管炎は、適切な治療が行われる事無く放置すると更にクラミジアトラコマチスが上行し、腹部に全体に感染部が広がり腹膜と臓器が癒着し炎症を引き起こす骨盤内腹膜炎を発症させる事があるので、違和感が無くてもパートナーと2人揃って性病の感染検査を定期的に受診する必要があります。