知ってましたか?ヘルペスウイルスは基本的に一度感染すると一生付き合って行かなければいけないウイルスです。ウイルスの活性化を抑え、しっかりと知識をつけて生活するだけで発症を免れるのです。

アルコール消毒が効くウイルス・効かないウイルス

病原体のひとつであるウイルスは、生物と無生物の中間的な存在とされ、自力で動くことはできません。
人間の細胞に付着すると、細胞内に侵入して核に取り込まれ、自己の遺伝子を複製させます。
大量に複製されたウイルスの遺伝子は、やがて宿主の細胞から放出され、増殖していきます。

ウイルスが宿主の細胞から出て行く際に、細胞内のタンパク質や脂肪や糖タンパク質を使って、外側を覆う膜を作る場合があります。
この膜はエンベロープと呼ばれています。
すべてのウイルスのうち約8割が、エンベロープを持っています。
インフルエンザやB型肝炎、風疹やエイズウイルスなどは、エンベロープを持つウイルスです。

エンベロープを持つウイルスは感染力が強い反面、エンベロープが破壊されると失活してしまいます。
エンベロープは油に溶けやすい性質があり、石鹸で洗えば簡単に壊せます。
またアルコール消毒にも弱いのが特徴です。
酸にも弱く、口から飲み込んでも胃酸で感染力を失うことが大部分です。
ですからインフルエンザなどは、喉や鼻の粘膜に直接触れることで感染します。

一方、エンベロープのないウイルスは感染力はそれほど強くないのが普通です。
しかしアルコール消毒や酸で壊れにくいという特徴があります。
このタイプの代表はノロウイルスやポリオウイルスなどです。
たとえばノロは飲食物などを介して、腸の粘膜から感染します。
なかなか壊れないということで、感染防止が難しくなりがちです。

エンベロープを持たないウイルスには、普通の石鹸やアルコール消毒が効かないため、何度も繰り返して洗うことが最も効果的な予防策と言えます。
粘膜に触れる数を減らせば減らすほど、感染する可能性は低くなり、感染しても免疫の作用で撃退しやすくなります。

エンベロープを持っているウイルスなら、感染経路をアルコール消毒することで、感染の確率を下げられます。
たとえば飛沫感染・接触感染するインフルエンザの場合は、ドアノブやスイッチなどを消毒すれば、その部分からの感染を避けられます。

現在ではさまざまな種類の除菌用スプレーやウェットシートなどが市販されていて、安価で手軽に入手できます。
こうした製品を活用するのも悪くありませんが、それだけでは予防できない病気もあることに注意してください。
とはいえ常に清潔を心がけることは、どんな病原体を防ぐにも効果的な手段です。
こまめなうがい・手洗いが、健康維持のための基本になります。

気になるヘルペスウイルスはどうなのか

単純ヘルペスウイルスは、エンベロープを持っているため、アルコール消毒が有効です。
ヘルペスは感染力が高く、粘膜同士の接触はもちろん、感染者が使った下着やタオル、食器などからも感染する可能性があります。
そのため感染を予防するには、念入りに消毒することが大切です。

ヘルペスでできた水ぶくれの中には、大量のヘルペスウイルスが含まれています。
水ぶくれが破れると痛いだけでなく、周囲に感染源をまき散らすことになります。
そのような場合には、消毒用アルコールを染み込ませた脱脂綿などで、患部をそっと拭うようにします。
かなりの痛みを感じますが、感染を防ぐ意味でも効果的な処置と言えます。

感染者が触れた衣類やタオルは、こまめに洗濯することが一番です。
しかし簡単に洗濯できないものは、アルコールスプレーなどで消毒すれば、ある程度は感染力を弱めることができます。

ヘルペスは症状は治まっても病原体が神経節で生き残り、何度でも再発する可能性のある病気です。
だからこそ、日常生活で他人に感染させないよう気をつけることが重要になります。
治療薬とアルコール消毒を上手に活用して、ウイルスの数をできるだけ減らし、感染防止に努めてください。